わたしは夏になると、必ず思い出す全裸のビーナスがいます。
最初のビーナスは、過去記事で少し触れた、「ビーナスの誕生」。絵画の一枚です。
当時は今と違って、ヌードが巷に溢れている時代ではありません。なのでそれが単なる絵画でも、幼児のわたしには衝撃的で心に深く残ったことは確かです。
最初の出会いは‘靴屋さんごっこ’(過去記事参照)のころなのですが、正直肝心なそのシーンは記憶に残っていません。
以前、お話ししたように幼少の記憶が強い筈なのに覚えがないということは、よほどショッキングだったのかも知れません。
その日からそのビーナスが頭から離れなかったことは、はっきり覚えています。また見たいあの裸。
その想いが叶ったのは、小学校に上がるまえに、父が揃えてくれた「美術の図鑑」の中でした。
その図鑑を来る日も来る日も毎日見続け、やがて手で覆い隠したた下半身も含め、実物の女体を見たいという願望が五年後に実像として‘再会’することになります。
その再会こそが、こんにちまで続くわたしの本格的なフェチ人生のきっかけになったといっても過言ではありません。